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マグネットポンプとは「漏れないポンプ」とも言われるポンプです。ポンプは液体を運ぶためにある機械です。そのため、対象の液体が漏れないという構造は非常に重要なもので、長年試行錯誤を重ねてきたものです。マグネットポンプは、この「漏れない」ということを実現した画期的なポンプとも言えます。
マグネットポンプの最大の特徴である「漏れない」ということを、一般的な渦巻き型ポンプと比較することで解説していきます。まず、渦巻き型ポンプの構造では、羽根車という部分があり、そこにシャフトを接続して回転させるようになっています。この回転する羽根車に水を注ぐと、さまざまな方向に飛ばしていきます。
これは、雨の日に傘をくるくると回すと雨水が遠心力によって飛ばされる現象と同じです。ただ、ポンプの機能は、あらぬ方向に液体を飛ばすことではなく、規則性を持って運ぶことにあります。そのため羽根車は入り口と出口が付いたケーシングという密閉容器に入れられています。
しかし、ここで問題が発生します。ケーシングの中の羽根車を回す方法です。駆動モーターが付いたシャフトを羽根車に接続するにはケーシングに穴を開ける必要があるのです。その結果どんなに寸法を合わせても、穴の隙間からは液体が漏れてしまいます。もちろん、軸シールという詰め物をして漏れは防げますが、定期的に交換の必要があるのです。
そこで、マグネットポンプの登場です。マグネットポンプは文字通り、磁石を使用したポンプです。渦巻き型ポンプの水漏れ原因である、「シャフトを通す穴」を開けることなく、羽根車を回すことができます。その原理は、シャフトに磁石を装着しておき、ケーシングの外側にもモーターで回転する磁石を取り付けます。
モーターが回転すると外側の磁石が回り、同時に磁力によってシャフトの磁石も回転するというわけです。このようにして、マグネットポンプは穴を開けることなく、羽根車を回すことができるのです。
マグネットポンプには、大きく分けて2種類あります。1つはカスケードポンプというものです。特徴は羽根車に無数のvaneと呼ばれる小さい突起物があることで、これにより、生み出される強力な渦によって繰り返し加圧されることで、吐き出し口から出るまでに高い圧力を生み出します。もう一つは渦巻き型ポンプです。こちらは遠心力により、媒体に圧力と速度のエネルギーを与えるポンプです。
マグネットポンプの用途としては、運搬する液体が絶対に漏れてはいけない箇所に使用されます。そのため、適しているのは、例えば塩酸や苛性ソーダ―などの薬品ラインです。劇薬が漏れ出してしまえば大きな被害を出してしまうため、このような危険物を扱うシーンでは非常に便利です。
ご紹介したように、マグネットポンプには大きく分けてカスケード型と渦巻き型があります。しかし、その他にも環境や流体種類などに適した規格などがさまざま用意されています。そのような用途で使用するのかなどを細かに業者と相談することがリスク回避やコスト削減にも繋がります。ぜひ、綿密な相談の上で購入を検討してください。
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